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== 男性自身の病気予防――HPVワクチンの公費対象 == 男性を、女性に感染させないための協力者としてだけでなく、自身の病気を予防する権利・利益を持つ当事者として扱っているか、という視点がある。HPVは子宮頸がんだけでなく、男性にも生じる肛門がんや陰茎がんなどにも関わるとされる。一方、厚生労働省が案内するHPVワクチンの定期接種対象は、小学6年から高校1年相当の女子である。<sup>[[#出典26|[26]]]</sup><sup>[[#出典27|[27]]]</sup> 男性の接種そのものが禁止されているわけではない。世田谷区は2024年10月から男性の任意接種への費用助成を開始し、2026年4月から9価ワクチンも対象とした。2026年度は、接種時に区内に住民登録がある小学6年から高校1年相当の男性が、区内の指定医療機関で接種する場合に全額公費負担となる。<sup>[[#出典26|[26]]]</sup> {| class="wikitable" ! 比較する制度 !! 対象・仕組み !! 男性側から見た違い |- | 国の制度としてのHPV定期接種 || 小学6年~高校1年相当の女子 || 同じ学齢の男子は、この定期接種の対象外 |- | 世田谷区の男性向け任意接種助成 || 区内在住の対象学齢の男性。指定医療機関等の条件あり || 自治体独自の制度によって費用負担を補う |} この差は、接種の医学的な可否、公費負担の資格、実施医療機関の範囲を分けて考える必要がある。全国制度の対象から外れることによって、男性の公費での接種機会が居住自治体の独自施策に左右される、という点が本例の論点である。男女の疾病負担や費用対効果を検討する際にも、男性自身の予防上の利益を評価に含めているかが問われる。上記の世田谷区の説明は、男性本人の病気予防とパートナーへの感染予防の両方に言及している。<sup>[[#出典26|[26]]]</sup><sup>[[#出典27|[27]]]</sup>
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