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== 相互理解の「受け手」になれるか――生理痛体験研修 == 関連項目:[[男性管理職への生理体験会(東京都)]] 男性が相手の事情を理解する役割を担う一方、男性自身の苦痛を聞き取る仕組みが設けられないなら、男性は相互理解の受け手から外れてしまう。この観点では、施設への入場資格だけでなく、誰の苦痛を研修の議題にするか、誰に配慮を求め、誰に配慮を提供するかを検討対象にできる。ただし、これは本項の分析視点であり、以下の研修で男性排除や強制が確認されたという意味ではない。 東京都の「働く女性のウェルネス向上委員会」が紹介したアドフレックス・コミュニケーションズの事例では、生理痛体験研修に男性24名と女性5名が任意参加した。女性の健康課題への理解を目的とし、研修後には生理休暇の時間単位取得や生理用品の無償支給などへつながったとされる。同じ記事は、性別を限定しないスーパーフレックス制度も紹介している。<sup>[[#出典22|[22]]]</sup> 装置の提供元である大阪ヒートクールは、性別を問わず希望者だけを対象とし、事前の説明と署名による同意を得ること、体験者の意思でいつでも刺激を停止できることを明示している。女性同士の痛みの違いを理解することも目的に含み、生理痛以外の持病や疾患を持つ人が働きやすい職場を考えるワークショップも案内している。<sup>[[#出典23|[23]]]</sup> したがって、この二つの資料は「男性だけに強制される研修」の証拠にはならない。一方、制度上は任意でも、職場の実際の運用が任意であるかは別途確認すべき問題である。男性が相互理解や身体への自己決定から外されていないかは、次のように具体化できる。 {| class="wikitable" ! 検討する点 !! 男性側の経験を調べるための確認事項 |- | 断る自由 || 不参加や途中中止によって、評価が下がる、叱責される、協調性がないと扱われることがないか |- | 痛みの訴えの扱い || 男性が痛がる様子を笑いの対象にしたり、強度を上げるよう促したりしていないか |- | 理解の双方向性 || 男性自身の不調や負担についても、匿名の意見収集、相談、勤務上の配慮につながる経路があるか |- | 研修後の評価 || 女性への理解が進んだかだけでなく、参加者の身体的負担や不快な経験も確認しているか |} 相互理解の双方向性は、女性にも別の痛みを与えることでしか確保できないわけではない。男性の苦痛にも聞き取りと支援を用意し、理解する側と理解される側を性別で固定しないことが検討の中心となる。「女性は男性の大変さを知ろうとしない」という女性全体の意識の断定とは区別する必要がある。
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