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== 子供を養育していない死別男性への税制上の支援――寡婦控除 == 所得税の寡婦控除は、2020年分以後の制度でも27万円の所得控除として残っている。国税庁の2026年4月1日現在の法令等に基づく案内では、ひとり親に該当しない人のうち、夫と死別後に婚姻していないなどの条件を満たし、合計所得金額が500万円以下の人は、扶養親族がいなくても対象になり得る。夫と離婚した場合には、扶養親族がいることも条件になる。事実婚に当たる一定の相手がいる場合は対象外である。<sup>[[#出典38|[38]]]</sup> 一方、2020年分からのひとり親控除は、婚姻していないことなどに加え、所定の所得条件を満たす生計を一にする子がいる人に対する男女共通の35万円の所得控除である。本人の合計所得金額500万円以下などの要件がある。<sup>[[#出典39|[39]]]</sup> {| class="wikitable" ! 比較する状況 !! 女性 !! 男性 !! 性別差の位置 |- | 所定の子を養育するひとり親 || 要件を満たせば35万円のひとり親控除 || 要件を満たせば同じ控除 || この控除は男女共通 |- | 配偶者と死別後、再婚せず、扶養親族も対象となる子もいない || その他の要件を満たせば27万円の寡婦控除 || 同じ死別状態による寡婦控除はない || 子の養育とは別の死別者向け支援に差が残る |- | 離婚後、再婚せず、子以外の扶養親族がいる || その他の要件を満たせば寡婦控除 || 寡婦控除の対象ではない || 扶養する親族の種類と性別の組合せで差が生じる |} 表の27万円・35万円は、税額そのものの減額や現金給付ではなく、所得から差し引く金額である。実際の税負担への影響は所得や他の控除等で異なる。対象となる子の所得条件にも適用年・施行時期による改正があるため、個々の申告についてはその年の条件を確認する必要がある。<sup>[[#出典38|[38]]]</sup><sup>[[#出典39|[39]]]</sup> この事例は、男性が養育者として支援を受けられるかだけでなく、'''子供の有無にかかわらず、配偶者を失った生活者として支援の対象にされるか'''という視点を与える。男女共通のひとり親控除があることは、死別者向け税制のすべての性別差が解消されたことを意味しない。男性本人の所得が少なく、同じように単身生活へ移行していても、寡婦控除と同じ性別条件の優遇は受けられない。これは遺族年金の資格とは別の税制上の差であり、両制度を混同せず、重なり合う条件を検討できる。
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