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== 男性だけの討論会に求められる辞退・交代――パネル構成の是正基準 == 国連グローバル・コンパクトは2016年3月15日、第60回国連女性の地位委員会に合わせた行事で「UN Global Compact Panel Pledge」を発表した。ニューヨーク本部の職員に男性だけで構成されるパネルの開催・参加をしない誓約を呼びかけ、男性職員がそのようなパネルへ招かれた場合の対応として、女性同僚への交代を求めること、出席する場合は女性登壇者の重要性を訴えること、登壇を辞退することを挙げた。国際的なネットワークや企業にも同様の誓約を促している。<sup>[[#出典73|[73]]]</sup> UN Womenも2016年7月の声明でこれを紹介した。同声明は、障害者権利委員会の新しい構成で女性委員が1人にとどまることを問題とし、女性の参加がないパネルや委員会を構成しないよう求めた。その背景には、障害のある女性の経験が十分に代表されなくなるという懸念がある。<sup>[[#出典74|[74]]]</sup> ここで確認できるのは、女性の登壇を確保するために、'''男性の側が登壇機会を譲る、または辞退する対応を具体的に求められる'''という方針である。2016年の公表文では、女性だけで構成されたパネルに対し、男性同僚への交代や女性の辞退を求める対称的な手順は記されていない。<sup>[[#出典73|[73]]]</sup><sup>[[#出典74|[74]]]</sup> ただし、この方針は男性全員の登壇禁止ではなく、女性が参加する構成への変更を促すものだ。発表では男女双方の視点を聞けるようにする目的も述べられている。また、参加した場合に女性登壇の重要性を訴えるという選択肢もあるため、あらゆる場面で辞退を強制した規則とまでは書けない。ここで扱うのは2016年に公表された取組であり、2026年現在の全職員・全行事の運用を確認したものではない。<sup>[[#出典73|[73]]]</sup> 「ジェンダーの議論の場」という観点からは、誰が話すかだけでなく、'''誰の不在を改善すべき欠落と認定するか'''という基準の問題となる。女性不在の討論会を問題とする原則と、男性不在の討論会で男性の経験が十分に議題化されるかという問いは両立する。女性登壇者の増加を目的とする個別の取組を、性別を問わず偏りを測る一般的な基準と同一視しないことが重要である。
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