脱北
脱北(だっぽく/だつほく)とは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の住民が国家の統制下から離れて国外へ脱出することを指す語である。[1] 日本語圏では、脱出者を指して「脱北者」と呼ぶことが多いが、韓国では法令上「北韓離脱住民」等の用語が用いられる。[6]
概要[編集 | ソースを編集]
脱北は、直接または第三国を経由して行われる場合があるとされる。第三国滞在中は、滞在国当局の取締りや北朝鮮への強制送還を避けるために潜伏生活を余儀なくされることがある、と日本の外交資料でも説明されている。[5] こうした強制送還リスクや、逃避行程での搾取・暴力被害(特に人身取引等)を指摘する論考もある。[4]
脱北者の動向[編集 | ソースを編集]
韓国・統一部(Ministry of Unification)が公表する統計では、韓国に入国した北朝鮮離脱者数は累計で34,538人(~2025年12月)とされ、内訳は男性9,594人、女性24,944人である。[2] 同統計が示す「女性比率」は、2002年に50%を超え、その後長期的に上昇傾向がみられる。[2] 例えば、2015年以降は概ね8割前後が女性とされ、2023年は83.7%、2024年は89.0%と公表されている。[2] この点について、北朝鮮からの移動・脱出が「女性が多数」という長期傾向であるとの整理もみられる。[4]
男性差別の概要[編集 | ソースを編集]
脱北者の性別構成が女性に偏っている背景として、北朝鮮社会における性別役割や動員構造の差が指摘されている。日本の研究機関の解説では、男性が職場等に拘束されやすい一方、女性は相対的に移動の余地が生じやすいとの見方が紹介されている。[3] これは結果として、脱北という行為に到達しうる機会が性別で非対称になり、男性側の移動自由の制約(制度的・慣行的な制限)が相対的に強くなる可能性を示唆する、と整理できる。[3]
また、国際的な報道・支援言説では、逃避過程での搾取(人身取引や強制結婚等)と結びつけて女性の被害に焦点が当たり[4] やすい 一方、男性脱北者の被害や定着課題が相対的に可視化されにくい。[要出典]
社会的反応・補足情報[編集 | ソースを編集]
韓国では、北朝鮮からの脱出者に関する保護・定着支援の枠組みが法令で定義されており、「North Korean defector(北朝鮮離脱者)」の要件が条文上で規定されている。[6] 日本政府も、第三国滞在中の脱北者の保護・支援や、日本国内で受け入れた脱北者の定着支援について、関係省庁の連携下で対応している旨を外交資料で述べている。[5]
出典[編集 | ソースを編集]
[1]: https://kotobank.jp/word/%E8%84%B1%E5%8C%97-561447 (脱北(ダッポク)とは? 意味や使い方 - コトバンク(小学館デジタル大辞泉)) (閲覧日: 2026-01-30)
[2]: https://unikorea.go.kr/web/eng_unikorea/contents/statistics_defectors (Policy on North Korean Defectors | Data & Statistics | South-North Relations | Minister of Unification) (閲覧日: 2026-01-30)
[3]: https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id%3D39924?site=nli (女性を中心に増加している脱北者の現況や定着への課題! |ニッセイ基礎研究所) (閲覧日: 2026-01-30)
[4]: https://www.wilsoncenter.org/article/plight-north-korean-refugees-china (The Plight of North Korean Refugees in China | Wilson Center) (閲覧日: 2026-01-30)
[5]: https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/2025/html/chapter2_02_03.html (外交青書 2025 | 3 朝鮮半島 | 外務省) (閲覧日: 2026-01-30)
[6]: https://elaw.klri.re.kr/eng_service/lawView.do?hseq=69121&lang=ENG (NORTH KOREAN DEFECTORS PROTECTION AND SETTLEMENT SUPPORT ACT) (閲覧日: 2026-01-30)