井村屋の女性限定管理職研修

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井村屋の女性限定管理職研修は、井村屋グループが女性社員の登用を進めるために実施した人材育成施策である。女性だけを対象にしたことについて、男性社員から「男性差別だ」という異議があった一方、会社側は従来の取組の遅れを取り戻すための施策と説明した。[1]

研修と人事制度の背景[編集 | ソースを編集]

三重県が2018年に公開した取材記事によると、井村屋グループは2011年から女性の活躍を重要方針に掲げ、女性社員に特化したキャリアアップ研修や管理職講座を実施してきた。[2]

当時は「一般職」「エリア総合職」「総合職」の職群があり、2015年には約2年の準備を経てその区分を廃止した。三重県の記事は、女性に限定した取組から、意欲のある社員が誰でも管理職・役員を目指せる制度へと対象を広げた経緯を紹介している。[2]

朝日新聞の2019年の記事によれば、旧制度の一般職は主に地元の高卒女性で、課長代理にもなれないのが通例だった。一方、主に工場勤務の男性が就いていたエリア総合職にも、役員にはなれないとされる制約があった。昇進の制約は女性だけの問題ではなく、職群や学歴とも関係していた。[3]

男性社員の異議と経営側の説明[編集 | ソースを編集]

2021年のPRESIDENT Onlineの記事で、中島伸子は、女性管理職研修を開始した際、対象が女性だけであることに男性社員から反発があったと振り返っている。当時の上司である浅田剛夫に相談したところ、これまでの取組の遅れを取り戻すためだとの説明を受け、継続を決めたという。[1]

この研修をめぐる争点は、管理職候補の育成機会を性別で限定することと、従来少なかった女性管理職を増やすための集中的な支援をどう評価するか、という点にある。男性社員の異議と、会社側が説明した是正の目的は区別して示す必要がある。研修への参加制限があったという報道を、男性の昇進そのものが禁止されたという意味に読み替えることはできない。[1][2]

その後の公表内容[編集 | ソースを編集]

2021年のPRESIDENT Onlineの記事は、女性管理職比率が2011年の約1%から11.3%になったと報じた。東海テレビも2021年、女性だけの研修を5年間実施し、多くの女性管理職が生まれたと紹介している。ただし、いずれも報道時点の説明であり、現在の比率や実施期間を示すものではない。[1][4]

井村屋グループの公式CSRページは、性別に関係なく成長機会を得られる仕組みづくりを掲げるとともに、女性社員向けのキャリアアップ研修、産休・育休後の復職を支える制度を紹介している。一般的な人材育成を男女に開くことと、女性を対象とする個別研修があることは、公表資料上、併せて説明されている。[5]

出典[編集 | ソースを編集]

  1. : PRESIDENT Online、「3人育てながらアルバイト→経営トップ」井村屋社長が寝坊して10分でつくった弁当の"衝撃の中身" 中学生だった娘の言葉に涙した | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)(2021年12月24日、1頁目、閲覧日2026年10月1日)。
  2. : 三重県、三重県|輝くみえのミライ☆三重県会議(旧:女性の大活躍推進三重県会議):「女性がイキイキと働く企業」10選!(井村屋グループ)(2018年3月20日、閲覧日2026年10月1日)。
  3. : 栗林史子、「女性だけ研修は男性差別」の不満、一蹴した井村屋会長:朝日新聞(2019年3月7日、無料公開部分、閲覧日2026年10月1日)。
  4. : 東海テレビ、特集 | 「ガラスの天井」に惑わされないで…女性の背中押す「井村屋」社長 子供3人育てながらトップになるまで(2021年2月22日、閲覧日2026年10月1日)。
  5. : 井村屋グループ、誰でも活躍できる職場環境づくり | 人間尊重 | CSR情報 | 井村屋グループ(ページ記載更新日2022年4月28日、閲覧日2026年10月1日)。